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しじみのフリーズドライの栄養価は?(しじみのフリーズドライって?)

しじみの栄養はフリーズドライで落ちるのか?

最近はフリーズドライで加工した食品が数多くちまたに出回るようになりました。
お湯や水で戻すだけで、調理した食材を復元でき、しじみのみそ汁も各社から販売されています。

フリーズドライが便利なのは分かりますが、さて問題は栄養価です。
生鮮食品、特に野菜などは多くの場合、時間の経過とともに栄養価が減少していきます。
また、私たちが普段長期保存に使用している冷凍や乾物も、ある程度日にちが経つと栄養価が落ちるため、早めに消費するように心がけます。

フリーズドライは冷凍保存や乾物と栄養面でどのような違いがあるのでしょうか?
今回は、フリーズドライでしじみの栄養素がどうなるのかを、ご説明します。

しじみのフリーズドライ

フリーズドライは様々な料理を加工できるため、しじみのみそ汁も食品加工会社各社がフリーズドライとして販売しています。
しじみは疲労回復や二日酔いに効果のあるオルニチンや、栄養素の代謝や体の各器官の健康維持に補酵素として働くビタミンB群、亜鉛や鉄、カルシウム、銅といった必須ミネラルが豊富な食品です。
一方で、しじみは砂抜きなど下ごしらえが面倒な食材で、毎日摂るにはやや骨が折れます。

しじみは身の88%は水分なのでフリーズドライにしやすく、またフリーズドライで栄養価も損なわれません。
調理が苦手な方や時間がない方でも、フリーズドライのしじみのみそ汁なら毎日簡単にしじみの栄養を摂ることができます。

フリーズドライとは

フリーズドライとは「真空凍結乾燥」のことを言います。
-30℃に一気に凍らせた食品を真空乾燥器に入れると、凍った食物の水分を乾燥させることができ、乾物と同じか、あるいはそれ以上に水分の抜けた状態に加工することができます。

フリーズドライの原理

なぜ、凍った食品を真空乾燥機に入れると水分を抜くことがでるのでしょうか?
水は気圧が低くなれば低くなるほど、沸点も低くなる性質があります。
例えば、地表での水の沸点は100℃ですが、気圧の低い富士山山頂では88℃で沸騰します。
この原理を利用し気圧をどんどん低くし、真空と同じ0.006気圧で水が凍る凝固点の0℃でも水は沸騰します。
つまり、-30℃で凍らせた食品を真空の中に入れると、液体という過程を通らずに氷が気化して(これを化学では昇華と言います)、乾燥させることができます。

この乾燥で細胞から氷が気化すると、氷のあった場所はそのまま空間として残ります。
フリーズドライの食品を水やお湯で戻す際に、この空間に水分が染み込み、乾物より早く戻すことができます。

フリーズドライのメリット

フリーズドライは冷凍保存と乾燥保存の良いとこ取りをした保存法で、栄養面も利便性も非常に優れています。

栄養面

食物の乾燥で人工的に熱風などを用いると、加熱でたんぱく質などが変質して栄養価や味が変化してしまいます。
同じ乾燥でも天日干しであれば紫外線や、乾燥までの時間の経過でビタミン類の減少や、脂質の酸化などが進行します。
一方、冷凍保存は冷蔵庫が必要で持ち運びに不向きな上、解凍に時間がかかり、解凍後は壊れた細胞壁から水分や栄養素が抜けてしまうため、味も栄養価も低下します。

フリーズドライは一度急速冷凍しているので、栄養素やたんぱく質の変質は起こらず、尚且つ真空乾燥で水分を抜いているので、冷凍保存のように戻した時に栄養素が水分と共に流失してしまうこともありません。

利便性

乾物が食物単体で行われるのに対し、フリーズドライは冷凍食品と同様に調理した料理をそのまま乾燥させることもできます。
乾物同様に軽く持ち運びに便利なうえ、水やお湯ですぐに戻るので冷蔵庫のような設備や、乾物のような再調理のための調理器具も必要ないため、旅先の携帯食や緊急時の保存食としても活用できます。

フリーズドライのデメリット

フリーズドライが冷凍保存と乾燥保存の良いとこ取りといえども、やはりデメリットはあります。

第一に、やはり乾燥させているので、戻すと元来の食品に比べ若干触感が劣ることです。
これは加工品なので仕方がありません。

第二に、化学変化である脂質の酸化は生じることです。
こちらはパッケージを真空にしたり、炭酸ガスを充填したりすることでその酸化を止めることができます。
フリーズドライの食品を開封したら、早めに食べる必要があります。

従来の保存方法

フリーズドライは従来の保存加工とどのような違いがあるのでしょうか?
まずは従来の保存加工について、詳しく見てみましょう。
私たちは生鮮食品、あるいは調理済みの食品を(1)冷凍保存と、(2)乾燥加工を行うことで、長期的に保存できます。
それぞれどのような原理で長期保存ができ、どのようなメリットとデメリットがあるのか詳しく説明します。

冷凍保存と栄養素

私たちは食品を長期保存する際にしばしば冷蔵庫の冷凍庫を利用します。
-18℃以下の環境に食品を保存すると、腐敗の原因となる菌類や微生物、酵素の分解作用が働かなくなるので腐敗の進行が停止します。
栄養面でもビタミンA、ビタミンB、ビタミンCなども、-24℃以下で保存すると、食物の個体差はありますが、数か月後でも栄養価の減少を微減に留めることができます。
しかしデメリットもあり、食物の細胞内の水分は冷凍すると体積が増え、細胞壁を壊すため、再び解凍時に溶けた水分が壊れた細胞壁から溢れ出し、それと共に栄養素も流失してしまいます。
また、水分が抜けた分だけ、触感も元の食品より悪くなります。

乾燥加工と栄養素

乾燥加工は天日干しや乾燥機を使い食物から水分を抜くことで、雑菌が繁殖に使う水分が無くなり長期保存が可能となります。
大まかに、食物の水分量が40%以下になると微生物や雑菌の活動が低下し、15%以下で休止状態になり、10%以下で活動が停止します。
キノコや大根、アワビなどは旨味や栄養価が高まるなどメリットもあります。
しかし大抵の場合、紫外線に弱いビタミンB群などは減少するというデメリットもあります。
また、脂肪の多い食品は酸化しやすく、食品中の他のアミノ酸と反応して褐変(かっぺん)現象を起こすと、食品によっては食中毒の原因となる場合があります。

まとめ

フリーズドライは食品を一気に冷凍したあとに、真空乾燥機に入れることで水分が氷の状態で気化する物理変化を利用した乾燥加工技術です。
自然乾燥や冷凍保存と違い、加工前の食品の栄養素が損なわれず、尚且つ軽く常温でも長期保存が可能で、お湯や水を加えるだけで調理済みの食品に戻せるので、携帯食や非常食としても最適です。
毎日しじみの栄養を摂りたい方にとっても、非常に便利な常備食になります。

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