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しじみとイノシトールの関係(しじみに含まれるイノシトール)

しじみとイノシトール

みなさんはイノシトールという栄養素を知っていますか?
厚生労働省が定める「日本人の食事摂取基準」に必要な栄養素としてその名前はありませんが、私たちの体に必要不可欠な成分です。
イノシトールは体内で様々な働きがありますが、その存在や作用については一般にあまり認知されていません。

私たちの健康に有益な栄養素を豊富に含有するしじみですが、イノシトールと何か関係があるのでしょうか?
今回は、イノシトールの役割を中心に、しじみとの関係について詳しくお話します。

イノシトールとは

イノシトールとはビタミンと同じような働きがあるビタミン様物質で、糖アルコールの1種です。
イノシトールは無色の結晶で、舐めると甘く感じられます。
また水にはよく溶けますが、アルコールにはあまり溶けない性質があります。

100年ほど前に動物の筋肉から発見され、かつてはビタミンB群の1つとしてビタミンBHという名前が充てられていました。
しかし、人体でも合成がされることが判明したため、必須ビタミンから外されました。

イノシトールの合成

イノシトールは9種類の存在が知られ、私たちが一般にイノシトールと呼ぶのはミオ-イノシトールと呼ばれる成分です。
ミオ-イノシトールは細胞内でグルコース(ブドウ糖)6-リン酸から合成され、イノシトールリン脂質として、細胞膜などの生体膜の成分として使われます。
また、イノシトールが結合したイノシトール1,4,5-トリスリン酸は、細胞内で情報伝達物質として作用します。

イノシトールを含有する食品

イノシトールは動物性、植物性に関わらず殆どの食品に含有されています。
下の表は100gあたりのイノシトールの含有量です。

小麦 142~1150mg
小麦胚芽 1120mg
じゃがいも 97mg
ピーナッツ 133~304mg
グリンピース 280mg
アーモンド 278mg
オレンジ 208mg
メロン 190mg
牛肉(肝臓) 64mg
牛肉 9~37mg
マグロ 11~15mg

イノシトールはグルコースを原料に生合成されるため、一般に小麦胚芽や、ピーナッツやグリンピースなどの豆類、果物など、ブドウ糖が多い食品に多く含有します。
動物も肝臓や筋肉などの細胞にグルコースを蓄えるのでイノシトールを含有しますが、植物に比べ少量です。

植物の場合、イノシトールはフィチン酸(イノシトール-6-リン酸)の形で存在します。
一方で、動物の場合はイノシトールリン酸の形で存在します。

イノシトールの摂取量

イノシトールは体内で生合成できるため、明確な摂取基準は設けられていません。
しかし一般に成人1人あたり500~2000mgのイノシトールが必要と言われています。
細胞内でもイノシトールの合成量は加齢により低下するので、食事などで摂取するのが効果的です。

イノシトールの効果

イノシトールの効果は主に以下の3つです。

コレステロールの低下

イノシトールは別名「抗脂肪肝ビタミン」と言われ、肝臓でのコレステロールの生産を抑制する効果があります。
イノシトールを摂取すると、肝臓で蓄えられたグルコースがコレステロールの原料となる脂肪に変換される作用を抑制します。
肝臓に脂肪が蓄積すると脂肪肝となり、肝臓の機能が衰え、肝炎や動脈硬化、糖尿病などの現代病のリスクが高まります。

神経細胞の正常化

イノシトールは細胞内でホスファチジルイノシトールとして存在し、これは細胞膜を構成するリン脂質の一部です。
特に神経細胞ではリン脂質の使用量が多く、細胞に栄養を供給したり、神経の働きを正常化したりする役割があります。
また、神経細胞ではイノシトールを細胞の浸透圧の調整に使用しています。
イノシトールは細胞の水分の保持を担い、神経細胞の機能を維持します。

ところで、脳はたんぱく質が40%、脂質が60%で構成されており、その脂質の25%がリン脂質です。
リン脂質は脳内でニューロンと呼ばれる脳細胞の保護膜として使われます。
またイノシトールは、細胞内で神経伝達物質として作用するカルシウムの放出に間接的に関わります。
イノシトールが不足するとリン脂質が合成できないため、脳の神経細胞が正常に機能しなくなります。

髪の毛の健康保持

髪の毛の中心、毛の芯の部分には毛髄質(メデュラ)と呼ばれる組織があります。
毛髄質は「神経細胞が束になって頭皮から露出している状態」の組織です。
イノシトールで神経細胞が活性化すると、発毛や育毛を促す神経系の伝達がスムーズになり、毛髄質の形成がしっかり行われます。
こうして抜け毛が減少し、髪の毛の健康を保持できます。

しじみとイノシトール

しじみも動物性食品なので細胞内にイノシトールを含有していますが、体の健康を左右するほどのイノシトールを含有しているわけではありません。
しかし、しじみの場合はイノシトールを多く含有する食品と一緒に摂取することで、相乗効果が見込める栄養素を豊富に含有しています。

しじみとコレステロールの低下

イノシトールは肝臓でグルコースが脂肪に変換されるのを抑制するため、これがコレステロールの低下に作用します。
しじみはグルコースをエネルギーに代謝するビタミンB6や、肝臓で蓄積された脂肪をエネルギーに代謝するビタミンB2を豊富に含有し、コレステロールの生産を抑制します。

また、しじみが含有するオルニチンは、肝臓の働きの一つである有害なアンモニアを無毒化する際に必要不可欠な栄養素です。
肝機能の低下でアンモニアの処理が不十分だと、肝臓で栄養素をエネルギーに代謝するミトコンドリアの活動が低下し、肝臓に脂肪が蓄積し、コレステロールの生産量が増えます。
しじみのオルニチンを摂取するとアンモニアの処理能力が向上し、ミトコンドリアが活性化し栄養素がエネルギーに代謝され、脂肪の蓄積が低下します。
結果として肝臓でのコレステロールの生産量が低下します。

イノシトールとしじみの栄養素の相乗効果でコレステロールが低下し、脂肪肝や動脈硬化などの現代病を予防します。

しじみと神経細胞の正常化

ビタミンB12は別名「神経のビタミン」と呼ばれ、神経細胞の修復や再生を担い、イノシトールと同様に神経細胞を正常に機能させる役割があります。
しじみは他の食品に比べてもビタミンB12の含有量が特に豊富で、可食部100gあたり62.4μgも含有し、これは成人1人あたり1日に必要な摂取基準の31.2倍に相当します。

しじみと髪の毛の健康

しじみに豊富なビタミンB2は、頭皮の健康を保つ役割があります。
皮脂の分泌量が増えると毛穴が詰まり抜け毛の原因となるので、脂質の代謝を担うビタミンB2で皮脂の分泌を抑制すると抜け毛が減少します。

また、髪の毛の生成にはたんぱく質の合成と細胞分裂が必要です。
しじみの身のたんぱく質には髪の毛の主成分であるケラチンを作る際に必要な含有アミノ酸のメチオニンが豊富です。
また、ビタミンB6はアミノ酸を髪の毛の成分に代謝する際に補酵素として作用する必要不可欠な栄養素で、しじみに豊富な亜鉛は髪の毛の細胞分裂を活性化する作用があります。
しじみの栄養素で髪の毛の成分を合成し、イノシトールで発毛や育毛を促進することで髪の毛の健康を保てます。

まとめ

イノシトールは体内の細胞内でグルコースを原料に合成可能なビタミン様物質です。
細胞膜を構成するリン脂質を作る際に必要不可欠な成分で、神経細胞などの機能の維持に使われ、発毛や育毛を促す作用もあります。
また、別名「抗脂肪肝ビタミン」とも呼ばれ、肝臓でグルコースが脂肪に代謝されるのを抑制する作用があります。

しじみもイノシトールを含有しますが、その量は僅かしかありません。
しかし、イノシトールと相乗効果が見込める栄養素は豊富で、オルニチンやビタミンB群がコレステロールの低下に役立ち、ビタミンB12が神経細胞の機能に役立ちます。
しじみと共にイノシトールを含む食品を一緒に摂取すると、現代病の予防や脳の健康を保てます。

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