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しじみの冷蔵保存方法と賞味期限

しじみは冷凍保存できるのか?

しじみは安くて一年中価格が安定している食材。
そうはいっても、しじみには夏と冬で旬があり、夏は「土用しじみ」と言って栄養が豊富、冬は「寒しじみ」と言って旨味が高まっています。

こういう時には、しじみをまとめ買いして旬の味覚を長く味わいたいもの。
しかし、しじみの保存はどのようにすればよいのでしょうか?
また、生鮮食品であるしじみの賞味期限はどれくらいなのでしょうか?
今回は、しじみの冷凍保存法と賞味期限についてお話します。

しじみの旬

しじみの旬は1~2月にかけての冬場と、7月の夏場と年に2回あります。
1~2月は「寒しじみ」といい、栄養を蓄えて冬眠に入っている時期で、普段より実が大きくなっています。
7月は産卵の時期で、産卵で使うエネルギーを蓄え肥えているので栄養も豊富です。
この時期のしじみを「土用しじみ」と呼び、江戸時代から夏のスタミナ食として親しまれています。
一年中安定した価格で市場に出回っているしじみですが、「旬のものを食べると体にいい」と言うように、栄養豊富な旬のしじみをまとめ買いして日々の食材として活用したいものです。

しじみの冷凍保存法

しじみは生鮮食品なので、買ったらすぐに調理している方が多いのではないでしょうか?
実は、しじみは冷凍保存が可能で、冷凍した方がうれしい効果が高まります。

冷凍する前に砂抜きを

しじみを冷凍保存するには、はじめに砂抜きをする必要があります。
まずは、しじみの殻を水で擦り合わせるようにやさしく洗い、表面のぬめりを取ります。
ぬめりを取ったら、平たいバットに重ならないように並べ、1%の食塩水に身がひたひたになるように浸します。
1%の食塩水に浸すと、しじみが体内の水分の浸透圧を食塩水の浸透圧と同じにするためグリコーゲンなどを分解してエネルギーにするので、旨味成分であるグルタミン酸やコハク酸が増えます。
その後、暗く静かなところで3~4時間、できれば6時間放置すると砂抜きが完了します。
逆に、明るくうるさい場所だと、しじみにストレスが掛かり、砂を吐きだしません。

砂抜きが終わったら、死んでいるしじみを確認して抜き、水を捨てます。
そして、乾燥しないように濡れ布巾で包み、さらに3時間ほど放置します。
その後、1回分ごと小分けをして、容器に入れて冷凍庫で保存します。

冷凍すると旨味が増える

しじみは変温動物です。
しじみは冷凍保存すると、冬眠状態に入ります。
しじみは冬眠状態に入ると、体内のたんぱく質を燃焼してエネルギーに変換します。
この時に、しじみの身のたんぱく質が分解されるため、旨味成分のアミノ酸であるグルタミン酸やアスパラギン酸、有機酸であるコハク酸が増えます。
たんぱく質の分解が進むため、身が細くなり歯ごたえは悪くなりますが、その分旨味成分が増え、美味しくなります。

冷凍するとオルニチンが増える

オルニチンとは

オルニチンは、体内で発生する疲労物質のアンモニアを無毒化する際に、必要不可欠な栄養素です。
オルニチンは体内でも生産できますが、加齢と共に体内での生産量が低下するので、オルニチンを含有する食品で積極的に補う必要があります。

しじみは、疲労回復効果のある遊離アミノ酸のオルニチンを豊富に含有しています。
実は、冷凍保存するとオルニチンの量が最大約8倍にも増えるのです。
その目安となるのが-4℃。
それ以上の温度ではオルニチンはほとんど増えず、-6℃だと約7倍、-8℃だと約6倍と徐々に増える量も低下します。
そしてオルニチンの量を増やすには、最低20時間の冷凍保存が必要です。

しじみのように、オルニチンを豊富に含有する食品は多くありません。
そのしじみのオルニチンの含有量が、ほんの一晩の冷凍保存で約8倍に増えるのですから、活用しない手はないでしょう。

しじみの賞味期限は?

買ったばかりの生きたしじみは、生きている限りは食べられますが、時間が経過するごとに味も食感も落ちるので、早めに食べた方が良いでしょう。

冷凍したしじみは、約1~2か月ほど日持ちします。
冷凍保存するとしじみが冬眠状態になるとはいえ、それにも限界があります。
しじみのオルニチンが最大化するのは、冷凍後20時間後です。
それ以降は、1~2か月の間に使い切るようにしましょう。

まとめ

生鮮食品のしじみは、冷凍保存が可能で、1~2か月ほど賞味期限が長くなります。
冷凍保存するとしじみが冬眠状態に入り、自らの身のたんぱく質を分解しエネルギーに変換するので食感は悪くなります。
しかし、たんぱく質が分解されることで旨味成分であるグルタミン酸やアスパラギン酸、コハク酸が増えるので美味しくなります。

また、疲労回復効果のあるオルニチンは-4℃で20時間以上冷凍保存することで、生の状態に比べ約8倍にも増やすことができます。

しじみは冷凍保存することで、味も栄養素も増やすことができます。

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